七五三の母親着物スタイル、肌色パーソナルカラーに合わせた着物の色合わせ方
七五三のは、成長を祝う大切な日本の伝統行事。主役はもちろんお子様ですが、それを優しく見守るお母様の装いも、この特別な日を彩る重要な要素です。母の肌色パーソナルカラーに合わせた着物の色合わせ方や、どんな着物を選べばいいのか悩んでいませんか? この記事では、七五三のお母様にふさわしい着物の選び方を、着物の種類から色、柄、パーソナルカラー、小物選び、さらには実際のコーディネート例まで詳しく解説します。この記事を読めば、きっとあなたにぴったりの一着が見つかり、自信を持って七五三の日を迎えられるはずです。
七五三で着る母親の着物の基本
お子様が主役の七五三ですが、お母様も場にふさわしい装いをすることで、より一層お祝いの気持ちが伝わります。ここでは、着物選びの基本的なポイントから種類、季節ごとのヒント、レンタルと購入のメリット・デメリットまでご紹介します。
七五三での母親の着物選びのポイント
七五三の母親の着物選びで最も大切なのは、「お子様が主役であること」を意識することです。お子様を引き立てつつ、上品で控えめな印象を与える着物を選ぶのがポイント。華美すぎず、落ち着いた色合いや柄のものが好ましいとされています。また、当日はお子様のお世話で動き回ることも多いため、動きやすさも考慮に入れると良いでしょう。
母親が七五三で着る着物の種類と特徴
七五三で母親が着用する着物としては、主に以下の種類が挙げられます。
- 訪問着(ほうもんぎ): 未婚・既婚を問わず着用でき、最も格の高い準礼装です。七五三だけでなく、結婚式や入学式など幅広いフォーマルな場で活躍します。肩から裾にかけて絵羽模様が描かれているのが特徴で、華やかさの中にも品格があります。
- 色無地(いろむじ): 黒以外の単一色で染められた着物です。紋の数によって格が変わりますが、一つ紋や三つ紋の色無地は七五三に適しています。控えめながらも上品な印象を与え、帯や小物で表情を変えやすいのが魅力です。
- 付け下げ(つけさげ): 訪問着よりも略式で、絵羽模様ではなく、柄が上前や袖、襟などに飛び飛びに付けられた着物です。訪問着では華美すぎると感じる場合や、少しカジュアルな七五三を考えている場合に適しています。
母の肌色パーソナルカラーに合わせた着物の色合わせ方
自分に似合う色を知ることで、着物姿が格段に美しく映えます。ここでは、パーソナルカラー診断の基本的な考え方と、それに合わせた着物選びのヒントをご紹介します。
あなたの肌は何ベース?
パーソナルカラーは、肌の色、髪の色、瞳の色などから「イエローベース(イエベ)」と「ブルーベース(ブルベ)」の大きく2つに分けられます。
- イエローベース(イエベ): 黄みがかった肌色で、日焼けすると小麦色になりやすい傾向があります。髪や瞳の色もブラウン系が多いです。
- ブルーベース(ブルベ): 青みがかった肌色で、日焼けすると赤くなりやすい傾向があります。髪や瞳の色も黒っぽい方が多いです。
簡易的なセルフチェックとしては、手首の血管の色を見たり、ゴールドとシルバーのアクセサリーを試着して、どちらが肌に馴染むかを見る方法があります。
はい、肌のパーソナルカラーがイエローベース(イエベ)かブルーベース(ブルベ)かを調べるための、簡易的なセルフチェック方法をいくつかご紹介します。これらのチェックはあくまで目安であり、専門家による診断とは異なる場合があることをご了承ください。
肌のパーソナルカラー簡易セルフチェック
ご自身の肌がイエローベース(イエベ)かブルーベース(ブルベ)かを見分けるための、代表的なチェック項目です。自然光の下で、すっぴんの状態で行うとより正確に判断しやすいです。
1. 手首の血管の色をチェック
- チェック方法: 手首の内側(手のひら側)の血管の色を確認します。
- 結果の判断:
- 緑っぽい血管が多い: イエローベースの可能性が高いです。
- 青っぽい・紫っぽい血管が多い: ブルーベースの可能性が高いです。
- 緑と青が混在しているように見える: どちらの要素も持っているか、判断が難しい場合があります。
2. ゴールドとシルバーのアクセサリーでチェック
- チェック方法: ゴールドのアクセサリー(ネックレス、イヤリングなど)とシルバーのアクセサリーを、それぞれ顔の近くに当てて、どちらが肌に馴染んで明るく見えるか、または顔色が良く見えるかを確認します。
- 結果の判断:
- ゴールドが肌に馴染み、顔色が明るく見える: イエローベースの可能性が高いです。
- シルバーが肌に馴染み、顔色が明るく見える: ブルーベースの可能性が高いです。
3. 白い紙や服との比較でチェック
- チェック方法: 顔の周りに真っ白な紙や白い服(例えば、白いタオルなど)を当てて、肌の見え方を観察します。
- 結果の判断:
- 肌が健康的で血色良く見える、黄みがかって見える: イエローベースの可能性が高いです。
- 肌が透明感があるように見える、青みがかって見える、または少し青白く見える: ブルーベースの可能性が高いです。
4. 日焼けした時の肌の変化でチェック
- チェック方法: これまでの日焼けの経験を思い出してください。
- 結果の判断:
- 日焼けするとすぐに小麦色になる、または褐色になる: イエローベースの可能性が高いです。
- 日焼けすると赤くなるだけで、なかなか褐色にならない: ブルーベースの可能性が高いです。
セルフチェックの注意点:
最終的には、ご自身が「これを身につけると肌が綺麗に見える」「顔色が良く見える」と感じる色を選ぶことが一番重要です。
これらのチェックはあくまで簡易的なものです。複数の項目で同じ傾向が出た場合、そのベースである可能性が高いですが、自己診断は完璧ではありません。
照明の色(蛍光灯、電球色など)によって肌の色味の見え方が変わることがあるため、自然光の下で確認するのがおすすめです。
肌色に合わせたおすすめ着物カラー
ご自身のパーソナルカラーを知ることで、より肌をきれいに見せ、全体の印象をアップさせることができます。
- イエベさんにおすすめの着物カラー:
- 黄みがかった温かい色が似合います。例えば、クリーム色、ベージュ、オフホワイト、オレンジがかったピンク、コーラルピンク、緑では抹茶色やカーキなど。
- 深みのあるゴールド系の帯や小物を合わせると、華やかさが増します。
- ブルベさんにおすすめの着物カラー:
- 青みがかったクールな色が似合います。例えば、藤色、水色、青みピンク、ラベンダー、グレー、ネイビーなど。
- シルバーやプラチナ系の帯や小物を合わせると、透明感が引き立ちます。
もちろん、これは一般的な傾向であり、最終的にはご自身が「着ていて心地よい」「似合う」と感じる色を選ぶことが一番大切です。

着物の色合いと柄選びについて
着物の色や柄は、あなたの印象を大きく左右します。七五三という場にふさわしい選び方と、お子様との調和を意識した選び方を見ていきましょう。
七五三にふさわしい着物の色合い
七五三では、お子様を引き立てる上品で落ち着いた色合いが好まれます。
- 淡いピンクやベージュ: 優しく柔らかな印象を与え、お子様の鮮やかな着物とも調和しやすいです。
- 薄い緑や水色: 清潔感があり、落ち着いた雰囲気を演出できます。
- 藤色や鼠色: 上品で洗練された印象を与え、大人の女性らしい品格を醸し出します。
避けるべき色は、お子様の着物よりも目立つような原色や派手な蛍光色、また、お祝いの席には不向きな黒一色の着物(喪服を連想させるため)です。
柄の選び方と子供との調和
着物の柄は、控えめで上品なものが望ましいです。小紋柄や無地に近い付け下げなどが良いでしょう。
- 吉祥文様: 松竹梅、鶴亀、宝尽くしなど、縁起の良い柄は七五三にぴったりです。
- 季節の草花: その季節に咲く花や、四季折々の草花の柄は、日本の美しさを表現し、上品な印象を与えます。
- 子供の着物との調和: お子様の着物が華やかな場合は、お母様は少し抑えめの色や柄を選ぶと、バランスが取れて写真映えもします。
季節の柄と人気のデザイン
季節感を意識した柄は、より趣深い装いを演出します。
- 秋: 菊、紅葉、桔梗など。
- 春: 桜、梅、藤、菖蒲など。
- 通年: 波、霞、七宝、亀甲などの古典柄は、季節を問わず着用できます。
最近では、古典柄をモダンにアレンジしたものや、パステルカラーの訪問着なども人気があります。
着物で表現する個性と伝統
伝統的な柄や色合いを選びつつも、帯や小物で少しだけ個性を表現するのも素敵です。しかし、七五三はあくまでお子様が主役の行事であることを忘れずに、上品さを保つことが大切です。
季節に合わせた着物選びのヒント
七五三は主に秋に行われることが多いため、その季節に合った素材や色、柄を選ぶことが大切です。
- 秋(10月〜11月): 袷(あわせ)の着物が基本となります。地色は落ち着いた色を選び、紅葉や菊、楓などの秋らしい柄を取り入れると季節感が演出できます。
- 春(地域によっては): 春に七五三を行う場合は、桜や藤など春の花の柄を選ぶと良いでしょう。素材も袷が基本です。
レンタルと購入、それぞれのメリット・デメリット
- レンタル:
- メリット: 費用を抑えられる、保管の手間がない、流行のデザインや豊富な種類から選べる、クリーニング不要。
- デメリット: サイズやデザインの選択肢が限られる場合がある、直前の予約では希望のものが借りられない可能性も。
- 購入:
- メリット: 自分だけの着物を持てる、サイズをぴったりに仕立てられる、いつでも着用できる、代々受け継ぐことができる。
- デメリット: 初期費用が高い、保管や手入れの手間がかかる、トレンドに左右される。
母親が揃える着物のアクセサリー
着物は、帯や小物によって印象が大きく変わります。七五三の母親にふさわしい、上品な小物選びのポイントをご紹介します。
帯と帯締めの選び方
- 帯: 着物の色や柄とのバランスを考え、上品な袋帯を選びましょう。金糸や銀糸が控えめに入ったものや、吉祥文様が織り込まれたものが七五三には適しています。あまり派手すぎず、着物と調和する色合いを選びましょう。
- 帯締め・帯揚げ: 着物の色と同系色か、着物や帯に入っている色の中から一色を選ぶと、全体にまとまりが出ます。品のある素材やデザインを選び、派手になりすぎないように注意しましょう。
扇子やバッグのコーディネート
- 扇子: 着物に合わせたシンプルなデザインの扇子を選びます。飾りのついたものや派手なものは避け、実用性と上品さを兼ね備えたものを選びましょう。
- バッグ: 和装用の小さなハンドバッグが適しています。着物や帯の色と調和する、品の良いデザインを選びましょう。サブバッグとして、折りたたみ式のシンプルなエコバッグなどを用意しておくと、荷物が増えた際に便利です。
草履とバッグの色合わせ
草履とバッグはセットで販売されているものも多く、色や素材を合わせると統一感が出ます。白や金色、銀色など、様々な着物に合わせやすい上品な色合いのものが重宝します。草履は、鼻緒の太さや高さが履きやすいものを選び、当日になって足が痛くならないよう、事前に試し履きをしておくことをおすすめします。
シンプルなコーディネートのコツ
七五三の母親の着物コーディネートは、「引き算の美学」が大切です。あれこれ盛り込みすぎず、全体的にシンプルで上品な印象を心がけましょう。色数を抑え、素材の良さを生かすことで、大人の女性らしい品格が生まれます。
七五三の着物スタイリング実例
最後に、実際に七五三で着物を着用したお母様のコーディネート例や、最新のトレンドを取り入れるヒント、着こなしのテクニックをご紹介します。
実際の母親の七五三コーディネート例
- 例1:淡いピンクの訪問着に金糸の袋帯で華やかに
- お子様の水色の羽織袴に合わせて、お母様は淡いピンクの訪問着を着用。帯は金糸が控えめに入った袋帯を選び、上品な華やかさを演出。帯締めと帯揚げは着物のピンクと同系色でまとめ、統一感を出しています。
- 例2:グレージュの色無地に古典柄の帯で上品に
- お子様が赤色の被布を着るため、お母様は落ち着いたグレージュの色無地を選択。帯は松竹梅の古典柄が織り込まれた袋帯を合わせ、格式の高さを表現。控えめながらも上品な装いです。
- 例3:青磁色の付け下げに白地の帯で爽やかに
- お子様が鮮やかな緑の着物だったため、お母様は青磁色の付け下げで爽やかな印象に。帯は白地に季節の草花が描かれたもので、軽やかさと品を両立しています。
ベストな着物スタイリングの提案
七五三の着物スタイリングで大切なのは、お子様とのバランス、そして「ご自身が心地よい」と感じられることです。無理に流行を追うのではなく、ご自身の体型や肌の色、そして何よりお子様との写真映えを意識して選びましょう。事前にヘアセットやメイクも試しておくと、当日慌てずに済みます。
流行の着物スタイルを取り入れる方法
最近では、くすみカラーの着物や、レースをあしらった帯など、モダンな要素を取り入れた和装も増えています。完全に流行を追う必要はありませんが、小物や帯締めなどでさりげなくトレンドを取り入れると、ぐっとおしゃれ度がアップします。レンタルであれば、比較的気軽に新しいデザインに挑戦できますね。
着物の着こなしテクニック
- 襟元: 襟元は詰めすぎず、美しく衣紋を抜くことで上品な印象になります。
- 帯の位置: 帯の位置は高すぎず低すぎず、ご自身の体型に合わせてバランス良く締めましょう。
- 足元: 草履はかかとが少し出るくらいがちょうど良いとされています。
- 所作: 美しい着物姿には、美しい所作が伴います。ゆっくりとした動作を心がけ、歩く際も大股にならないように意識しましょう。
七五三というお子様にとって一生に一度の記念日。お母様も素敵な着物姿で、思い出に残る一日を過ごしてください。この情報が、あなたの着物選びの一助となれば幸いです。